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にいがた健活講座「こころをケアするストレス対策とうつ病予防」

末広橋病院

橘 輝 副院長

 

 たちばな・あきら 1976年、群馬県出身。新潟大学医学部卒、同大学大学院博士課程修了。同大学医歯学綜合病院を中心に県内各地の医療機関で地域精神医療に携わる。専門は不安症、強迫症、ストレス関連疾患の認知行動療法。新潟大学保健管理センター講師を経て、2022年から現職。


 

適切な睡眠や運動で心の健康維持を


 いきいき健やかに暮らすためのヒントを探る「にいがた健活講座」が12月18日、新潟日報メディアシップ(新潟市中央区)で開かれました。末広橋病院の橘輝副院長が、睡眠の大切さやうつ病予防のポイントなどを解説しました。


 ストレスとは、嫌なことやつらい出来事などのストレス因がたまること。心身に影響を及ぼすストレス反応が出ないようにストレス因を減らすことが、対策の基本です。例えば職場のストレスであれば、仕事を休むと、ある程度は減るかもしれません。

 気分転換のほか、体調を整えることも対策になります。適度な運動、バランスの取れた食事に加え、適切な睡眠が重要。飲酒は睡眠に良いと言う人がいますが、睡眠が浅くなるため、覚醒までの時間が短くなり、睡眠の質が悪くなります。ニコチンも覚醒作用があり、睡眠の妨げになるので注意しましょう。また、寝る前に携帯電話やテレビなどの液晶画面を見ることも控えましょう。

 寝付きを良くするリラクセーション法として、筋弛緩法がよく使われます。筋肉が弛緩するとリラックスして寝付きやすくなります。7~8割ほどの力を5秒くらい入れたら、10秒以上、力を抜くのが筋弛緩法です。例えば、両肩を両耳に近づけるように上げてから力を抜くなど。寝付きの悪いときだけでなく、不安が強い時にも試してみてください。


続く落ち込み うつの場合も


 うつ病は、精神的、身体的なストレスなどにより脳がうまく働かなくなった状態で、落ち込む期間が2週間以上続き、1~数カ月で回復するものの、繰り返すことがあるのが特徴です。

 中核症状として①抑うつ気分②興味または喜びの著しい減退があります。①は気持ちの落ち込みなどの主観的な感覚に加え、涙を流していることが多いなど、客観的に観察できる症状もあります。こういった症状が期間内にほぼ毎日、1日中続くのが典型的なうつ病です。その他にも、食欲の減退または増加、不眠または過眠、考える力の衰えなどがあります。やる気が出ないのも、代表的な症状の1つです。

 身体症状(自治津神経症状)も出てきます。うつ病で脳の働きが落ちると、脳と結びついている自律神経の働きも乱れます。それにより、性欲の減退や頭痛、めまい、口の渇きなど、あらゆる身体症状が出てきます。季節性のうつ病もあり、冬季うつ病は気力の減退のほか、過眠や過食が特徴で日照時間との関連が指摘されています。

 治療は、休養と薬の2本柱です。身体的な活動を増やし、考え過ぎを減らしましょう。



人に相談 考えすぎ減らして


 考え過ぎを減らす工夫として、人に相談すると楽になります。相談するために思考を言語化し、その発言を自分で聞くことで悩みを客観視しやすくなる。これはストレス対策の1つでもあります。

 相談する相手がいない、内容が相談しにくい場合は、悩みをメモのようにどんどん書き出してみて、それら一つ一つに解決策を考えてみましょう。こうしたら解決しそうとか、自分ではどうにもならないとか、助けてくれそうな人を挙げるなど、結論が出ると、悩み過ぎを控えやすくなります。

 ルーティンや受け身の活動を減らし、気分転換になる楽しい活動や、達成感の得られる活動を予定に組み込んでみましょう。うまくいったら続け、いかなかったらやり方を工夫します。

 ストレス対策とうつ病予防は多くの重なりがあります。上手にストレスに対処し、健康な毎日を送りましょう。うつ病を疑ったら早めに専門医に相談を。医療機関以外にも、新潟市と県に相談窓口があります。



実践講座「マインドフルネス(心のエクササイズ)」


 実践講座では、1つの活動に集中する「マインドフルネス」を実践。「脳は情報を勝手に修正し、私たちをだますことがあります。正確に観察し、余計な情報をつけ足さない。この練習がマインドフルネス」とし、呼吸を意識するマインドフルネスなどを体験しました。


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