にいがた元気プラス
  • ホーム

    • 今までの目標
  • 健活手帳

    • 健活手帳のすすめ
    • 健活手帳の使い方
  • これまでの講座

  • TOPICS

  • More

    Use tab to navigate through the menu items.

    にいがた健活講座「10年後の自分を知る健診、今の自分を知る検診」

    にいがた健活講座「10年後の自分を知る健診、今の自分を知る検診」

    新潟県労働衛生医学協会理事

    新潟大学大学院生活習慣病予防・健診医学講座 

    加藤公則特任教授

     

     かとう・きみのり 1963年、本県出身。新潟大学医学部卒。医学博士。同大学医歯学総合病院第一内科などに勤務後、新潟県労働衛生医学協会を経て、2014年より現職。専門は、循環器内科学、健診・人間ドック学。日本人間ドック学会理事、新潟県労働衛生医学協会理事。


     

    結核や脳卒中が減少

    検診普及し寿命延伸


     いつまでも健やかに暮らすためのヒントを探る「にいがた健活講座」が3月26日、新潟日報メディアプラス(新潟市中央区)で開かれました。新潟県労働衛生医学協会理事で新潟大学大学院生活習慣病予防・健診医学(健診・人間ドック学)講座の加藤公則特任教授が講演し、健診・検診を受診する大切さを訴えました。


    「検診」は今、病気になっているかが分かるもので、がん検診が代表例。今の自分を知るものです。「健診」は将来、死に至るような病気になるかを予知するもの。つまり、10年後の自分を知るものです。

     日本人の平均寿命は、終戦直後は50歳でしたが、今や90歳。寿命延伸の一番の要因は「結核」の減少です。抗生物質ができたことに加え、検診が始まり、全国で胸部レントゲンを撮るようになったことが大きいです。脳卒中などの「脳血管疾患」も減りました。冷蔵庫の普及などで塩分摂取量が減った上、血圧を下げる薬が抜群に良くなったことも寄与しています。日本人の長寿には、衛生観念や健康意識の高さ、和食の栄養バランスの良さなども言われています。

     2007年の日本での非感染性の病気による死亡と危険因子との関連を見ると、最も関係があったのは「喫煙」で、次に「高血圧」でした。高血圧は血管が高い圧にさらされている状態。それが毎日続けば血管は傷みます。「人は血管とともに老いる」と言われます。血管を長生きさせるためにも高血圧を改善しましょう。

     「脳血管疾患」や「結核」は減っていますが、「がん」や「心不全」、「肺炎」などによる死亡は増加しています。これらは臓器の寿命によるものと言えます。脳の老化という意味では「認知症」が増えています。でも高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、飲酒を是正すれば、そのリスクも下げることができます。


    動脈硬化招く喫煙

    心筋梗塞の原因に


     喫煙と飲酒は自分で分かりますが、その他については健診で知ることができます。

     動脈硬化は、血管にLDL(悪玉コレステロール)がたまってプラーク(こぶ)を形成し血流が悪くなるものです。通常、血管の内側はプラークをバリアする血管内皮で覆われていますが、傷ついた内皮からLDLが潜り込んでプラークができます。たばこ、高血圧、高血糖が血管内皮を壊す大きな原因。中性脂肪が多くなるとLDLは小さくなって「超悪玉コレステロール」となり、より内皮に潜り込みやすくなります。

    こうしてできたプラークは突然破れます。血液は血管が破れたと勘違いし、血栓を作ってふさごうとします。その血栓で血管が詰まり、これが冠動脈で起きると心筋梗塞などを発症します。

    プラークは血管と血管内皮の間にできるので血液自体は流れており、多くは痛みなどがないため、心筋梗塞は前兆がほぼありません。なりやすいかどうかは健診で分かるのです。


    病気予見する健診

    毎年受けて測定を


     病気のリスクを知るためには健診などで「測定」することが大切です。

     一部の人間ドックでは尿中のナトリウム濃度で塩分摂取量を測ることができます。取り過ぎた塩分は尿中に出さなければならず、そのために血圧を上げる。腎臓が悪いと、なおさら血圧を上げて排出します。測定の結果、塩分摂取量が多い人ほど、血圧が高いということが分かっています。

    「健診」は将来を予測するもの。思い込みではなくきちんと測定して評価することが大切です。毎年ちゃんと受けましょう。

    • 講座

    にいがた健活講座「健康長寿とお口の健康」

    にいがた健活講座「健康長寿とお口の健康」

    日本歯科大学新潟病院訪問歯科口腔ケア科 

    白野美和准教授

     

     しろの・みわ 1997年、日本歯科大学新潟歯学部卒。同大学歯学補綴学教室第3講座助教、同大新潟病院総合診療科2医長などを経て2014年から現職。07年より同病院在宅歯科往診ケアチームの一員として活動、高齢者らの歯科治療に当たっている。


     

    歯失う虫歯や歯周病

    食後の歯磨きが大切


     いつまでも健やかに暮らすためのヒントを探る「にいがた健活講座」が2月27日、新潟日報メディアプラス(新潟市中央区)で開かれました。日本歯科大学新潟病院訪問歯科口腔ケア科の白野美和准教授が、歯や口の健康や口腔(こうくう)機能の維持の大切さや、全身の健康との関わりについて語りました。


     歯を失う原因第1位は歯周病、次が虫歯。この二つで6割以上を占めます。

     虫歯はミュータンス連鎖球菌などの原因菌が歯に付着し、増殖する際にプラーク(歯垢)を形成。その中で、菌が食事などで入った糖を分解して酸を出し、歯の表面を溶かしてできます。生えたての歯はかみ合わせの面、生えそろった歯は歯と歯の間、高齢者は歯茎が下がり露出した根の部分が虫歯になりやすいので、気を付けましょう。

    プラークはうがい薬やガムでは落とせず、歯磨きが基本。食後すぐにブラッシングしましょう。歯間ブラシやデンタルフロスの併用がお勧めです。


    全身の健康に影響

    口腔内の清潔維持


     歯周病菌は毒素を出して歯茎や歯を支える骨を破壊します。酸素がない環境で増殖でき、歯と歯茎の境目から出る血清タンパクを栄養源とするので、歯と歯茎の境目の溝を好みます。

    歯周病の最大のリスク因子は「たばこ」。たばこには多くの有害物質が含まれています。中でも、ニコチンは血管収縮作用があり、歯周病に気付くポイントである歯茎からの出血が抑えられてしまうため、気付かないうちに重症化していることも。喫煙者は治療効果も出にくくなります。

     歯周病は誤って飲み込む「誤嚥(ごえん)」や血液を経由して全身に影響を及ぼします。

    血液中の悪玉コレステロールなどが血管壁に付着してできる粥腫(じゅくしゅ)により血流が滞り、脳梗塞や心筋梗塞の原因となる動脈硬化が引き起こされますが、この粥腫の中から歯周病菌が検出されたという報告もあります。


     糖尿病との関連も言われています。歯周病が進み炎症が続くと、炎症性サイトカインという物質が増え、血液中に流入。膵臓(すいぞう)から分泌されて血糖値を下げるホルモン、インスリンの働きを妨げてしまうため、高血糖となり、糖尿病に至ります。

     誤嚥性肺炎は、お口の中の細菌などが気管に入り発症します。高齢者に多いですが、お口の中を清潔にして菌を減らすことでリスクが下がります。要介護者の口腔(こうくう)ケアでは、喉の方に汚れを落とさないように拭き取ること。歯科医師や歯科衛生士に方法を教わるといいです。このほか、歯周病が認知症の悪化に関与している可能性も指摘されています。


    口の衰えで虚弱も

    体操や定期受診を


     健康と要介護の間の状態「フレイル(虚弱)」予防にも、お口の機能維持は不可欠です。お口の中に関心がなくなったり、虫歯や歯周病で歯を失うと、滑舌が悪くなったり、かめない食品が増えるなどして、口腔(こうくう)機能が低し、最終的にはそしゃく障害や摂食嚥下障害に至ります。自分の歯が少なくても入れ歯などで補い、舌や唇の動きや力も含めてトータルで機能を保ち、さまざまな商品をしっかり食べることができるお口を維持することが大事です。オーラルフレイル(お口の衰え)は近い未来に全身が衰えるサインなので、早期発見・対応が大切です。

     機能維持にはお口の体操も有効です。左右5回ずつ、舌を唇の裏側から頬側まで1周させる舌回旋運動は、舌の筋肉が鍛えられ、唾液も出てきて口の中が潤います。テレビを見ながらでもできますよ。

     歯周病や虫歯は生活習慣病です。リスクとなる生活習慣を減らしましょう。腫れや痛みなどの症状が出た時には、かなり進行した状態です。症状がなくても定期的に歯科を受診しましょう。お口の中の細菌を減らす「衛生管理」と、お口の機能を保つ「機能管理」の両方の管理が、全身の健康を保つことにつながります。

    • 講座

    にいがた健活講座「心身を休める正しい睡眠」

    にいがた健活講座「心身を休める正しい睡眠」

    国立病院機構西新潟中央病院

    大平徹郎院長

     

     おおだいら てつろう 1960年、新潟市(旧巻町)出身。新潟大学医学部卒。同大学大学院博士課程修了。同大学病院、新潟市民病院勤務などを経て99年、西新潟中央病院に着任。2019年から現職。専門は呼吸器内科、睡眠医療。NPO法人「新潟睡眠障害を考える会」理事長も務める。


     

    睡眠時間に鉄則なし

    活動量や季節で変化


     いつまでも健やかに暮らすためのヒントを探る「にいがた健活講座」が1月29日、新潟日報メディアシップ(新潟市中央区)で開かれました。国立病院機構西新潟中央病院の大平徹郎院長が、睡眠時間の目安や睡眠の質を向上させるポイントなどを紹介しました。


     よく何時間眠ればいいのか聞かれますが、医学的な鉄則はありません。ただ、名古屋地区の40歳以上、約10万人を調べた論文によると、睡眠時間が7時間ほどの人の死亡リスクが一番低く、海外でも同様の結果が出ています。実は、高血圧や糖尿病、うつ病のリスクが低い睡眠時間も6~8時間なので、一つの目安にすると良いでしょう。

     睡眠時間は人それぞれ。季節などによって変わります。日中の眠気で困らなければOK。活動量にもよるので、運動習慣を付けることも大切です。


    起床時刻を一定に

    光で体内時計調整


     人間の細胞には25時間周期の体内時計があります。そのため、24時間周期の地球の自転との間で「折り合い」をつけて生きていく宿命にあります。

     大事なのは、寝る時刻より「起きる時刻」。起床時刻を一定にし、光を浴び、体内時計を調整することで、昼間起きて夜寝るというリズムが出来上がります。朝7時に起きるなら、睡眠時間を約7時間として逆算すると、夜中12時頃に寝ればいい。あまりこだわらず、大ざっぱにプランを作ることがポイントです。

    また、日光の明るさは室内光の10~100倍。冬でもカーテンを開け、日光を浴びながら朝飯を食べましょう。体温が上がり、活動モードになります。

     昼寝をするなら午後3時までに、長くても30分以内にしてください。長すぎると体内時計が乱れます。

    その他にも、入浴は寝る1時間前までに済ませる、眠くなってから布団に入るなどを心掛けます。寝る前はスマホなどの「光」は禁物。寝酒は避けることなどでも睡眠の質が上がります。



    無呼吸には要注意

    減量や横向き寝を


     また、中高年の睡眠の質を低下させる原因の一つに「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」があります。

     睡眠中の大きないびきや繰り返す無呼吸のほか、何時間寝ても熟睡感がなかったり、眠気のために仕事などに支障が出たりといった症状に心当たりがあればSASの可能性があります。メタボ体型やあごが小さい人もなりやすいです。

     息が止まると、人間の体は無意識にほんの一瞬、目を覚まします。目覚めることで瞬間的に気道が広がり、呼吸が再開します。ところが、また眠りに入ると息が止まります。これを繰り返します。本人はあまり気付きませんが、何度も起こされている状態なので眠りが浅い。でも、一瞬目が覚めないと窒息してしまうので、命を守るためにそうせざるを得ないのです。重症になると、狭心症や心筋梗塞、脳卒中の発生率が高まるので要注意です。

     日常生活での対処法は、太り気味の人は体重を3%ずつ減らしましょう。体重70キロなら1、2カ月かけて2キロ減らすことを目標にします。横向き寝は仰向け寝より喉が狭くなりにくく、無呼吸が軽くなります。抱き枕の活用がお勧めです。アレルギー性鼻炎などで鼻の通りが悪いと、眠りが浅くなります。幼少期からの慢性的な鼻詰まりがある人は無自覚な場合も。耳鼻科の受診も有効です。

     睡眠時間が短めでも、午前10~11時頃に眠気が無ければ心配いりません。睡眠時間が短いから不眠症というわけではありません。大切なのは、昼間の起きている時間を生き生きと活動的に過ごすことです。これらのことを日々の生活の中で生かし、より良い睡眠、休息を取ってください。

    • 講座
    1
    23
    新潟健活講座

    [ にいがた健活講座 お問い合わせ ]

    新潟日報社統合推進センター(新潟市中央区万代3-1-1)

    「にいがた元気プラス」プロジェクト係

    TEL : 025-385-7473/FAX: 025-385-7476(土日祝を除く10:00~17:00)

    Eメール : genkiplus@niigata-nippo.co.jp

    カルチャースクール

    ​協 力 : 新潟県

    にいがたけんこうtime

    2022 Copyright © The Niigata Nippo.

    ロゴ_4x.png